銀行預金2.5%、なぜ実質的に損なのか?
🤔 「銀行に預けているから安心」本当にそうでしょうか?
多くの方が一生懸命貯めたお金を銀行預金に入れて安心しています。「元本は保証されているから」「利息も少しずつつくから」と考えていますよね。でも、本当に大切なことを見落としていませんか?
今日は、銀行預金2.5%がなぜ実質的には損になりうるのか、そして私たちが本当に考えるべきことについてお話しします。
💡 インフレーション、一体何でしょうか?
インフレーションという言葉、たくさん聞いたことがあると思います。でも「それって何?」と聞かれると、はっきり説明するのは難しいかもしれません。
インフレーションとは、簡単に言えば今日の1万円が明日は1万円の価値がなくなる現象のことです。
もっと分かりやすく例を挙げてみましょう。🍔
- 去年:1万円でハンバーガーが2個買えました
- 今年:1万円でハンバーガーが1個しか買えなくなりました
ここから分かることは2つあります:
1️⃣ 物価上昇
ハンバーガーの価格が5,000円から1万円に上がりました。
2️⃣ 通貨価値の下落(購買力の低下)
私の1万円の力、つまり購買力が半分になりました。同じ1万円を持っていても、買えるものが半分に減ってしまったのです。
このように物の価格が全般的に上がり続け、お金の価値がそれだけ下がる現象がインフレーションです。
📊 毎年物価はどれくらい上がるの?
一般的に物価は**毎年約2〜3%**上昇すると言われています。日本でも世界でも、多くの中央銀行が2%程度のインフレ率を「健全」として目標にしています。
「え、2〜3%ならあまり上がってないんじゃない?」と思うかもしれません。でも、これが毎年複利で積み重なるとどうなるでしょうか?
| 期間 | 年2.5%の物価上昇時の購買力 |
|---|---|
| 1年後 | 97.5% |
| 5年後 | 約88% |
| 10年後 | 約78% |
| 20年後 | 約61% |
20年後には同じお金で**約60%**しか買えなくなります。意外と怖いですよね?
🏦 銀行預金2.5%、何が問題なの?
さて、本題に入りましょう。
皆さんが銀行に預金を入れました。金利は2.5%です。1年後に利息をもらうと嬉しいですよね?
でも、物価上昇率が2.4%だとしたらどうなるでしょうか?
- 預金利息:+2.5%
- 物価上昇:-2.4%
- 実質利益:+0.1%...ほぼゼロです
事実上、利息はもらったけど意味のない利息なのです。
しかも利息所得には税金がかかります。税引き後の実質利回りを計算すると、むしろマイナスになることもあります。
💬 「預金は円への投資」という考え方
ある方がこう言っていました:
「預貯金にお金を入れるのは投資をしていないのではない。円に投資しているのだ。」
この言葉に大きな気づきを得ました。考えてみれば確かにそうです。
- 銀行預金 = 日本円への投資
- 円の利回り = 預金金利(約2〜3%)
でも物価がそれだけ上がるから、実質利回りはほぼゼロに近づくのです。
⚠️ 「じゃあ貯金しなくていいの?」
ここで誤解してはいけないことがあります。
貯金自体が悪いわけではありません!
貯金はお金を増やすためではなく、お金を貯めるための手段です。貯蓄する習慣、お金を管理するマインドを養うことの方が大切です。
特に日本には素晴らしい制度があります:
- iDeCo(個人型確定拠出年金)
- つみたてNISA
- 企業型DC
これらの制度を活用すれば、税制優遇を含めて**実質8〜10%**レベルの恩恵を受けることができます。こういったものは絶対に活用すべきです。
📈 では、まとまったお金はどこに?
問題は、すでにまとまったお金がある状態の時です。
100万円、200万円、300万円...一生懸命貯めたお金が銀行で2.5%の預金に眠っているなら?
そのお金は毎年少しずつ価値が減っているのです。
次の記事では、このまとまったお金をどう運用すべきか、S&P 500積立投資について詳しくお話しします。
🎯 今日のポイントまとめ
- インフレーションはお金の価値が下がる現象(毎年約2〜3%)
- **銀行預金2.5%**は物価上昇率とほぼ同じで実質利益がほとんどない
- 預貯金は通貨投資という視点で考える必要がある
- 税制優遇のある制度は恩恵が大きいので絶対に活用すべき
- まとまったお金があるなら、より良い投資方法を考える時!
皆さんの大切なお金が時間が経っても価値を保てるよう、一緒に勉強していきましょう!🌱