原油125ドル突破とイラン紛争 — サプライチェーン危機はすでに始まっている
原油125ドル突破とイラン紛争 — サプライチェーン危機はすでに始まっている
原油が125ドルを突破した。
これは単なる投機的な急騰ではない。中東で実際に起きていることの帰結だ。
停戦は名ばかりだった
米国は停戦を宣言した。石油インフラ、エネルギー施設、核施設への攻撃を中止すると言った。しかしイスラエルは爆撃を続けた。イランのイラク重水炉を攻撃し、イエローケーキウラン施設も爆撃した。今日起きたことだ。
核物質関連施設2ヶ所が公式に攻撃を受けた。停戦という言葉の意味が形骸化している。
イラン側の反応は予想通りだ。「約束と違うではないか」ということだ。米国が攻撃をやめても、イスラエルがやめなければ意味がないという立場であり、現実がその立場を裏付けている。
IRGCがクウェートの米国・イスラエル共同基地を標的にしたとの報道も出た。エスカレーションの兆候は減るどころか増えている。
ロシアのガソリン輸出禁止 — 最悪のタイミング
ここにロシアが4月1日から6ヶ月間のガソリン輸出禁止を発表した。
これは深刻なニュースだ。中東紛争で原油供給がすでに圧迫されている中、ロシアまで輸出を止めれば、グローバルエネルギー需給バランスはさらにタイトになる。
フランスが備蓄原油の一部を放出したが、正直なところ備蓄放出というカード自体が危険なシグナルだ。4月末までこの状況が解決されないまま備蓄を放出し続ければ、今後数ヶ月はるかに危険な絵が描かれる。防衛手段を先に使い切ることになるからだ。
欧州がホルムズ海峡のタンカー護衛計画を策定中との報道もあった。しかし現実は — NATO諸国が支援を送ると言ったが、実際に送った国はない。米国だけが出ている状態だ。昨夜はタンカー1隻が実際に爆発した。
トウモロコシ、肥料、作付け期 — 隠れた時限爆弾
原油だけが問題ではない。連鎖的に波及している。
肥料価格が上がり続けている。大手肥料企業CF Industriesの株価チャートは文字通り直線上昇だ。トウモロコシも直近高値に対して切り上げ安値を形成しながら、188付近のレジスタンスに位置している。ブレイクアウトの余地は十分にあると見ている。
ウクライナ・ロシア戦争時にトウモロコシがどうなったか覚えている人なら、このパターンに見覚えがあるはずだ。あの時もパラボリックに上昇した。
今が作付け期(planting season)であることが核心だ。農家が種を蒔く時期に燃料費と肥料費が高騰すれば、その影響は6ヶ月から10ヶ月後のサプライチェーンに現れる。戦争が2週間で終わっても、すでに発生したコスト上昇の余波は消えない。
エタノール価格、ガソリン価格、燃料費全般が上昇し続けるだろう。USPSが約8%の郵便料金値上げを検討中という知らせも、この文脈から出てきた。物流コストの上昇がすでに実体経済に浸透している証拠だ。
ビットコインも逃げ場ではない
ビットコインは惨憺たる状況だ。週末にかけてさらなる下落が予想されるチャートを示している。リスク資産全般が売り圧力を受けている環境で、ビットコインも例外ではない。
原油チャートが語ること
週足チャート基準で米国原油は2023年の高値をテストしている。週足ローソク足の強さを見れば、これが弱いと主張するのは難しい。USO ETFも同様に、2018年高値付近まで上昇してブレイクアウトを試みている。
テクニカル的にエネルギーは強い。ファンダメンタル的にも解決の糸口は見えない。実質的なポジティブアクションが起きていないからだ。
週末に注視すべきは原油の方向だ。市場全体の方向を原油が決めている局面が当面続くだろう。
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